目の前に現れたのは、見惚れる程優しく微笑むアレンだった

眩しそうに目を細める彼が私の髪を一度愛おしげに撫でた




「とても似合ってる」




驚いて声が出なかった私に、優しく微笑むアレン

柔らかく細められた黄金に輝く瞳が、太陽の光を取り込んで輝いている




「――これ、は...」



ふと頭の上に重さを感じて、手を添える

すると、柔らかい感触のものを感じて、目の前までそれを下ろした




手の中にあったのは、色とりどりの花の冠

見覚えのあるそれを見て、胸が熱くなる



勢いよく視線をアレンに戻すと、深く微笑む彼がいた

その表情で、すべて察する



あの女の子に会いに行ったのだ、と

ガスパルの残党に襲われそうになった、あの少女に

市場まで行って、会いに行ってきたのだと



そして、私の為にこれを―――