木魂する父の言葉が、ストンと胸の中に落ちた

ようやくパズルのピースがはまった様に




「――これ...が?」




思わず自分の高鳴る胸に手を当てて呟く

まるで、雲が風に乗って消える様に

一気に心が晴れ渡っていく



あの日聞いた、父の言葉の意味がようやく分かった

この燃える様な心の意味が分かった




あぁ。そうか

俺は彼女に恋をしているんだ



グレイスや父が言った通り

俺は彼女に恋を――



心の霧が晴れた途端に、嬉しい気持ちが湧く

どうしようもなく


まるで太陽の光が地上に射す様に

ポカポカと俺の心を温かく包む