じっとホリスの顔を見て、返事を待つ

何も言わず、見つめ返してくるホリスの瞳は少し前までの自分と重なる



見えている様で

見えていない、その瞳



いや――



見ようとしない瞳

心を閉ざしてしまった者の瞳




「――ホリス...」

「入団を許可します」



私の声を遮って、紡がれた言葉に目を見開く

あまりにも唐突だったから、思わず瞬きを2、3度して固まってしまった



「ま、誠か!?」

「不安要素はありますが、あの男の剣の腕は確かです」



そう言って、手に持っていた羊皮紙を私の前に広げるホリス

その黒のインクで書かれた文字を目でなぞる