問いかけた私の側まで、音も無く歩み寄ってくるホリス
今日も、どこか冷たい雰囲気を纏っている
昔と変わらないのは、その美しい銀色の髪
ただ、それだけ――
「どうした?」
「あの男の事です」
あの男。
と言われてピンとくる
無論、ホリスがそう呼ぶ男など1人しかいないのだが
「アレンがどうした?」
彼の話だと分かって、無意識に体が前に出る
そんな私の姿を見て、微かに目を細めたホリス
「騎士入団の件です」
高揚のない声からは、それがいい話なのか悪い話なのか分からない
ただ淡々と言葉を落とすホリスの瞳をじっと見つめた