思い出すのは、彼女の微笑む顔ばかり

次第に膨らんでいく、この気持ち


その気持ちは消えるどころか、俺の中でムクムクと大きくなっていく




胸が締め付けられる

会いたくて会いたくて、堪らない




〝――アレン、おまえはもっと恋をしろ――″




そんな時、頭の中で不意に父のそんな声が響く

いつか話した父との会話が甦る




『――恋? それは必要なの?』

『必要も何も、恋はいいぞ』



そう言って、豪快に笑う父を幼い俺は理解できなかった


恋なんて、そんなものいらない

女の人を追いかけてる暇があるなら、もっと強くなりたい


父の様に、もっともっと強くなって

もっと沢山の人を守りたい