◇
あれから、何日も経った
季節も移り変わろうとしている
それなのに、俺の心は変わらず頼りなく揺れている
そんな中、王宮にいても考え込んでしまうだけだと思って外に出る事にした
「――雨が降りそうだ」
見上げた空に小さく呟く
こんな日に限って、曇り空
でも、良かったのかもしれない
今の俺には、あの空の水色は苦しすぎるから
見上げた空を瞳の奥に閉じ込めて
その場に座り込む
どこか、ひんやりした草の感触が
ふわふわと浮かぶ俺の心を繋ぎとめてくれる
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