「違うのか?」

「当たり前だ」



なんだ。違うのか

だったら――



腕を組みながら考え込むが、一向に検討がつかずに首を傾げて犬の様に池の周りをウロウロと詮索する

そんな俺の姿を横目に見て、レイアがそっと口を開いた





「約束の池だ」

「――え?」

「この国に代々伝わる。伝説だ」



光輝く池を静かに見つめるレイア

その水面で反射した光が彼女を包んで

美しく照らし出す




「約束って?」



池のすぐ側まで歩み寄って、音も無く座り込んだ彼女の隣に座って、問いかける

すると、横目で一瞥した後、ゆっくと口を開いたレイア