見たくなかった。

やっぱり私応援できそうにないよ。
自然に溢れる涙。

携帯を届けるのどうしようと迷ってた。

大祐「田代?」

栞夏「大祐くん。」

大祐「何やってんの?泣いてるし。」

栞夏「泣いてないっ!」

大祐「それ、聡太のじゃん。」

栞夏「あ、大祐くんこれ届けといてっ!」

大祐「なんで俺!?」

栞夏「理由は聞かないでっ!じゃあね。」

押し付けるように走り去ったけど。
明日大祐くんに謝らなきゃ。

明日から聡太と学校に行けそうにないよ。

あけてほしくない朝が来て決まった。
聡太より早く行こうそう思った。

栞夏「早く行こう。」

早めに出て正解だった。
そんなことを思いながらも学校。

でも、やっぱりもう少し遅く学校に行けばよかった。

聡太「栞夏はやくね?」

栞夏「ヒャー!」

聡太「驚きすぎだしwww相変わらず面白いやつだな。」


髪の毛をぐしゃぐしゃにして頭を撫でられた。

そんなことされててもキュンキュンする。

栞夏「聡太こそ、どうして早いの?」

聡太「ちょっとワケあり。」

栞夏「そ、」

聡太「携帯ありがとなっ!」

栞夏「大祐くん渡してくれたんだ。」

聡太「でもなんで大祐?」

栞夏「たまたま通りかかって。」

聡太「へぇー。」

栞夏「じゃっ。」

教室に戻った。

栞夏「はぁ。」

最近溜息ばっかりついてるな、私。
早く来たけどもうみんなが来る時間。

杏華「栞夏栞夏♪」

明らかに何か違う杏華。

栞夏「なに?」

杏華「遂にね付き合うことになったの!!!!!!!!」

栞夏「…えっ?」

一瞬時が止まったような気がした。

杏華「昨日告白したらOK貰ってもうキスまで…」

栞夏「そ、そ、そっか!おめでとう!私急用思い出したから行くね!」

私は最低なやつ?
親友の恋を応援できない。
素直になれない。


親友は両想いで私は片想い…。