私は勇気を振り絞って
杏華を呼び出した。
栞夏「杏華っ。」
杏華「…」
ガン無視だったのに
私が声をかけると止まった。
栞夏「このままじゃ私。」
杏華「…それで?」
栞夏「このままじゃ嫌だから話したい」
杏華「今更私を許す気になるの?」
栞夏「でも、ちゃんと理由が
あるからこういうことしてるんでしょ?」
杏華「私ね、聡太と栞夏の関係が羨ましかったんだ。」
栞夏「え?」
杏華「幼馴染みとか私には居ないし毎日楽しそうな栞夏見てると…」
栞夏「私、杏華にそんなことされるとは思わなかったよ。」
杏華「こんなつもりじゃなかったの。」
「本当はもっと終わらせるつもりだった。」
栞夏「でも、何で私の過去知ってるの?」
杏華「この間、聞いちゃったの。」
あれ、聞こえてたんだ。
栞夏「そっか…それで、面白くてクラスの皆に広めたの?」
杏華「…」
杏華はそっと頷いた。
栞夏「親友だって思ってたけど友達からやり直そっか!」
杏華「怒ってないの?」
涙を浮かべる杏華。
それにつられて私も泣きそうになる。
栞夏「怒ったって何も変わらないし。」
杏華「栞夏…」
栞夏「でも、アイス奢ってくれたら許してあげるねっwww」
杏華「なにそれwww」
また笑い合えた。
杏華「栞夏、ありがとう。ごめんなさい。」
栞夏「ううん。大丈夫。これからまた頑張ってこうよ。」
杏華はずっと前から聡太が好きで
私と聡太の幼馴染み関係に
嫉妬して聡太に告白した。
三角関係だったのは正直辛い。
でも……
杏華「栞夏、まだ間に合うよ。」
栞夏「え?」
杏華「三上くんのこと、行かなくていいの?」
栞夏「…」
杏華「ったく、焦れったいんだから!www行って気持ち伝えてきなよっ!」
栞夏「…うん。」
背中を押された。
今までのこと聡太に全部謝りたい。
そして…
『好き』ってちゃんと伝えるんだ。