もう、聡太は好きにならない。
諦める。
栞夏「あっ…」
家のドアを開けたらたまたま聡太がいた。
聡太「えっ?」
ずっと見つめ合ってしまってて
私はその場所に居づらくなって
走って学校へ向かった。
だけど、50メートル走がめちゃくちゃ速い聡太には勝てなかった。
聡太「何で逃げんだよ!」
栞夏「逃げてない。」
息を切らしながら走って来た。
聡太「何で走るんだよ。」
栞夏「さ、さ、最近運動してないからwww」
聡太「嘘つく時いっつも髪の毛いじってるよねー?」
栞夏「へっ!?」
聡太「バレバレwww」
栞夏「うるさいなぁーwwwwww」
諦めつもりで走って来たけど
何で聡太は追いかけてくれるの?
そんなことは絶対に言えなくて…。
また、素直になれなくて。
栞夏「聡太、部活は?」
聡太はずっと中学からサッカー部。
顔もカッコイイから中学からモテモテだったな…。
聡太「朝練は無くて午後からあるよ!」
栞夏「へぇー。杏華呼ばなくていいの?」
聡太「杏華はあんまり来ないから。」
栞夏「そ、そっか…。」
悲しく言う聡太。
やっぱり、杏華が大好きなんだよね。
だって、両想いなんだもん。
当たり前じゃん。
そんな、杏華が憎く思えてしまった。
私、人間として最低だよね。
聡太とは絶対に話さないとか約束したけど
やっぱり無理だから。
私だって好きな人は譲れない。
大好きだもん。
杏華と聡太は付き合ってるけど…
とりあえず、幼馴染みから脱出したい。
そんなことばかりで気が焦ってた。