笑い合ってるのも束の間で。
私はチャイムが鳴ったから席に着いた。
杏華「本当、仲良いよね」
栞夏「えっ?」
杏華「ううんww何でもないっ!」
一瞬だけ怖い顔が見えたのは私の気のせいかな。
その後も、杏華はぼーっとしてばっかりで私が話しかけてもすぐ会話が終わる。
杏華の顔が突然怖くなって私に視線を向けた。
栞夏「杏華?」
杏華「あのさ、栞夏こんな事を言うのもアレだと思うんだけど。」
栞夏「何?」
杏華「聡太の話すのもうやめて!」
栞夏「えっ?」
杏華「もし、話したら私たち絶交だから」
"絶交"この言葉に私の過去は蘇る。
また中学生の時と同じパターンになるのが怖くて私は咄嗟に。
栞夏「わかった」
杏華「じゃあ、行こうww」
今まで怖かった杏華の顔がパッと笑顔に変わって
私は作り笑いをして授業のチャイムが鳴るまでずっと待った。
さっきから聡太に話しかけられないように不自然な行動ばっかり取ってる。
そんな不自然な行動ばっかり取ってるから。
―ドンッ―
誰かにぶつかった。
栞夏「ごめんなさいっ!」
大祐「えっ、あっ。田代」
栞夏「大祐くん。」
大祐「さっきからちょこちょこ動いて何してんの?」
栞夏「やっぱり、不自然だった?」
大祐「もちろん。」
栞夏「まあ。いいや…。」
大祐「いいのかよっ!wwwお前、最近おかしくね?」
栞夏「何が?」
大祐「いきなり聡太に八つ当たりするし結構変な行動してるし。」
栞夏「うーん。とりあえず、大丈夫だけど?」
大祐「でも、誰かに言ってみるのもいいんじゃね?」
栞夏「えっ?」
大祐「俺でよければ聞くけど?」
栞夏「…」
初めて人に過去の話をする。
大祐くんなら大丈夫かな。
そんな安心感もあった。
私たちは屋上へ行くことにした。