「集計は、大丈夫だよ!朔ちゃんに手伝ってもらってるから!」

『…朔ちゃん?』


あっ。またやってしまった。

飛呂くんは朔ちゃんのこと知らないのに。
誰でも知ってるものとして話してしまった。


「朔ちゃんは、わたしの幼なじみだよ」

『ふーん。そっか。まぁそれはいいんだけどさ、今、俺ヒヨコの家の前いるんだけど』

「……」


へっ…………??


わたしの、家の前……?
な、なんで、飛呂くんがそんなところに…?


『…出てこれる?』

「…え、あの、えっと……」

『つーか出てこい』

「え?!」


状況がまったく掴めないわたしに、そんなわたしを見てさらに意味不明な顔をする朔ちゃん。


そんな朔ちゃんを見ながら、わたしは飛呂くんの命令(?)に、耳を貸すことしかできなくて。