「ってことで、明日は1限が古典、2限が化学だからな~。遅刻はしないように。じゃあ日直、号令~」


担任の先生の話が終わり、日直が号令をかける。


ガタガタと机を鳴らしながら、解散していくクラスメイトの中、わたしは荷物を持って、飛呂くんのものへ駆け寄る。


「飛呂くん、帰ろう」

「…おー」


久しぶりの放課後デート。

お天気はかなり怪しいけど…。
このチャンスを逃すのはもったいないよね。


「今日はどこ行きたい?」

「え」

「ヒヨコが行きたいところでいーよ」


階段を下りて、校門に向かいながら、飛呂くんと予定を立てる。

…そういえば、こんなことも、付き合うようになってからは初めてだな。


今日は、飛呂くんの家の近くに新しいカフェができたらしいから、そこに行ってみることになった。


カフェなら、もし雨が降って来ても大丈夫だよね。