なにも、できなくなってしまう…?
一体なにをするつもりってこと…?


考えを巡らせていると、いつの間にか眉間にしわが寄っていたらしく、アニカは再び呆れた顔をしながら、わたしの集中した眉間のしわに指を添えた。


「あのね、恋人同士なら、好きって言ったり、ぎゅってしたり、キスしたりってこともあるでしょう!?」

「き……!?!?」


ひ、飛呂くんと!?

き、す!?



「ちょ……ッ、ないよ!!!」

「なんでそう言い切れるわけ」


むしろその自信はどこからくるんだと、アニカはさらに顔をしかめた。


「君花は今まで付き合ってた人いるんだし、その辺は分かるでしょ」

「…う……」


分からないでもない。もちろん、そういう経験だってあるけど。

なんか、飛呂くんがそういうことをするのは、想像ができないっていうか…。