「花火大会はごめんね。」

花火大会を断ったこと謝ってみる。

「え?ああ、別に…」

ん?

「なんでちょっと赤くなってるの?」

「うるさい!」

「ははーん、何かあったな?」

わかりやすいなー

「別に、雪乃と二人で行ったら、
あのメガネと会っただけ。」

「ほう。それで?」

「雪乃は陸上部の人と会って
なんか話してたから、
ちょっと一人になったときに
遭遇して追っかけられたの!」

「で、捕まってデートした、と。」

「してない!
あいつ、信じらんねーこと言うんだよ?
せっかく楽しんでるのに、
夜は早く帰れとか、ゆっくり歩けとか。」

でも、こうやって愚痴るってことは、
そんなに嫌じゃなかったんだろうな。

「それはそれは楽しそうで何より。」

「花火見るために 、
雪乃と木に登ろうとしたら怒られたし。」

「木に登ろうとしたんだ?!」

「上の方が綺麗でしょ?」

「まあ…確かに。」

綺麗だったな。

「なのに、
あのメガネは私を見つけるなり、
危ないから降りて下さいって、
ほんっと、うるさい!!」

「ああ、どんまい。」

「落ちるわけねえじゃん!って言ったら、
弟は同じこと言って花火見て落ちました。
って言われた。」

落ちたんだ!?
この前、落ちなくて良かった…