「え…えっと…」

どうしよう。
なんて、言えば良いんだろう。

「凛ちゃん…」

「あのっ、急なことで、
混乱しちゃって。」

「やっぱり、無理言っちゃったかな?」

「そんなこと、ないです…」

少し寂しそうな顔をする優香さん。
違うのに…
そんな顔をさせてしまってる事に、
罪悪感を感じてしまう。

「まあ、
今すぐにってわけじゃないから…
しばらく考えてくれればいいよ。
返事はいつでもいいから!」

優香さんは明るく言ってくれる。
お父さんも優しい顔をして見ている。
一也は…興味なさそうだけど。

「す、すみません。」

ただの我が儘で、
今すぐ返事のできない自分が嫌だった。