「あっれー?一也、なんで人参残してるの?」

「別に。ていうか、
いちいち人の皿の上見ないでくんない?」

「お、お?もしかして、嫌いなのかなー?」

「うるさい!」

「さすが小学生!まだまだガキだね。」


二日目、旅行最後の夜。
私たち、家族は夜ご飯を楽しんでいた。

先生の事は先生として好きなんだって
わかって以来、
スッと気持ちが楽になり、
私はこの旅行を楽しんだ。


「自分だって、運動神経ないくせに。」

「それとこれとは関係ありませんー!」

「凛と一也は、すっかり仲良くなったなあ。」

とお父さん。

「本当、二人とも楽しそう。
私も凛ちゃんと、女の子の話ができたし、
旅行に来て、良かったー」

と優香さんが言うもんだから、

「ん?なんだ?女の子の話って?」

とお父さんが聞いてくる。

「ああ、優香さん!
お父さんには内緒だってば!」

「ふふ…そうだったね。内緒内緒。」

「なんだよ。お父さんも気になるぞ?
なあ、一也。」

「俺は別に興味ない。」