「え?別に何とも思ってないよ。
今時は女の子でもゲームするんだなーくらい。
むしろ一也と遊んでくれて、
感謝してるんだから。」

義母さんと女湯に二人っきりになったとき、
とりあえず、謝ってみた。

「そう言っていただけると、助かります。」

「凛ちゃんの知られざる一面を見れて
嬉しいとも思ったし。」

「そうですか?」

「もっと凛ちゃんのこと知りたいなあー
せっかく二人っきりになったんだし、
もっと色々話してほしい。」

「すみません…義母さん。」

こんなに親しげに話してくれてるのに、
距離をとってしまう自分が嫌になる。

「ああ、謝ることじゃないんだけど。
………その義母さんっていうの、
呼びづらかったらやめてもいいよ?」

「え?」

「よくよく考えたら、
凛ちゃんの"おかあさん"は
本当のお母さんただひとりだもんね。」

「…すみません。」

実際、呼びづらかったけど、
まさか、バレてると思ってなかった。
そんなにわかりやすいかな?

「ああ、だから謝ることじゃないの!
そんなに気をつかわないでって言いたくて、
私のことも、"優香さん"とかで良いから。」