私は
西谷綾。

今日から
青坂高校に入学する
ピッチピチの一年生。


さぁ、明るい青春を送るわよー!



「綾さぁ、朝から誰に叫んでるのよ…」

げっ。
今、登校中だったあぁ。

「…太陽にだよ。感謝の気持ちだよ!」

「出た。その天然発言。呆れちゃうわー。」

そんな風に言うのは
田中知子
中学校からの親友。

うるさぁい!
私は私なの。


そんなくだらないことを言っていたら高校の前にやってきていた。
さぁやってきた。

人生の賭事
といっても過言ではないね。


そう。クラスだよ!

私は知子と同じクラスになるように

手のひらにはハートマーク

ポケットには緑の紙に書いた相合い傘、中の名前は
知子 綾

「同じクラスだといいね」
おぉ知子が焦ってるよ。

私はさっそくやってきたことを教えた。

「だから大丈夫だよ!」

…いやな空気

「あんた、それ恋のおまじないじゃない?」


そうだったああああー!
「きっと離れるよ…」

あちゃー
私ったら…
ばかじゃん!

「ごめん。」

「そこが綾だね!
離れても仲良くしてよねー。」

「あったりまえじゃん」


そして結果は…
撃沈だよ。


私は一年5組

知子は一年6組

まぁ1クラス違うだけだしね。

私努力したもん。

私はいそいで水道で手に書いたハートを消した。
なかなか落ちないね…

「綾なにやってんのよ」

知子は呆れながらみていた。
私達は分かれてクラスに入った。


げっ!
知ってる人いないし…

浮かない顔で席に着く。

ため息が出そう…
って出たよ。

「ねぇ」
後ろから声がした。