「はいっ?」

会長の言っている意味がわからなかった。

着替えをしにって…どう言うことですか?

首を傾げているあたしに、
「京都に呉服屋を営んでいる知り合いがいるんです」
と、会長が言った。

電車に乗って、知り合いだと言う呉服屋に向かうこと10分。

駅から出て歩いてすぐのところに、その呉服屋があった。

「へぇー…」

その外観を見たあたしは、呟くようにこう言うことしかできなかった。

老舗以外何の表現しようもない。

「ここ、応仁の乱時代からやっている呉服屋なんですよ。

うちもよく利用させてもらっています」

「えっ!?」

あたしは驚きのあまり、大きな声を出してしまった。

お、応仁の乱って…江戸時代よりも前じゃないの!?