真里だって再来週に文化祭があるじゃないの。

あたしは呆れながらイカ焼きをかじった。

「ねえ、どこで食べる?

使っていない教室とかないの?」

若葉ちゃんが声をかけた。

「うーん…」

あたしは考えた。

使っていない教室は、全部カギがかかっているからなあ。

かと言って、校庭の一部に儲けてあるフリースペースは時間も時間だ。

人がいっぱいいることだろう。

どこか空いてるところは…と思って、ふとあたしの頭の中に浮かんだ。

「あるよ」

そう言ったあたしに、若葉ちゃんは嬉しそうな顔をした。