「うわー、懐かしいなー」

校庭に出ている売店を見た若葉ちゃんが嬉しそうに声をあげた。

若葉ちゃんはこの学校の卒業生なのだ。

つまり、あたしの先輩でもある。

「あ、これ美味しそう♪」

そう言って真里が指差したのは、塩焼きそばの売店だ。

「はい、いらっしゃーい」

鉄板のうえで焼きそばを焼きながら、店員があいさつした。

つぐみちゃんも物珍しそうに焼きそばを見ている。

「若葉姉ちゃん、買っていい?」

真里が若葉ちゃんに聞いた。

「いいわよ、時間も時間だから」

「わーい!」

そう提案した若葉ちゃんに真里は喜んだ。