「もう、遅いよー」

駆け寄るなり文句を言ったあたしに、
「だって、若葉姉ちゃん寝坊したんだよ?」

真里がぷうっと頬をふくらまして若葉ちゃんを指差した。

「仕方ないじゃないの、昨日遅かったんだから」

若葉ちゃんがたしなめるように言った。

そう言えばあたしが家を出た時、若葉ちゃんはまだ寝てたっけなあ。

仕方ないか、若葉ちゃんも今大事な時期な訳だし。

「まあ、遅れても全員そろったんだし早く行こう」

そう言って話を切りあげたあたしに、
「うん、行く行く♪」

真里が嬉しそうにうなずいた。

あたしたち4姉妹は仲良く校門をくぐった。