「キャラメルなんてそんな大層なもの作らないよー。

時間かかっちゃうしー」

真里は笑いながら答えた。

「まあ、そうか…」

呟くように返事した後、あたしは口を閉じた。

「うす塩とブラックペッパー味とカレー味の3種類を売るの」

「へぇ、何かすごく個性的なものばっかりだね」

特にブラックペッパー味なんて…果たして、買ってくれるお客がいるのかどうか。

「桃姉ちゃんは?」

うっ、聞くか。

でもあたしも聞いた訳だ。

「『眠れる森の美女』って言う劇をやることになった」

真里の質問に答えた。