応接室の扉を開けるとこの学校の校長と見るからに優しそうな雰囲気を漂わせている見たことのない人が座ってる。
いかにも戦闘種とでも言うべきがっちりした体格に高級感溢れるスーツから見るにどこかのお偉いさんだと思う。
「君たち、此方へ来なさい。
この方は日本特殊警察部隊の宮内さんだ。」
それまでその人と校長は何やら話していたようだが、話しを切り上げ校長がその宮内さんという人を紹介した。
すると宮内さんは腰をかけていたソファーから立ち上がりゆっくりと此方へ歩みを進めてきた。
「こんな夜分遅くにすまんな。
なんせ、こんな職種だからゆっくり話しを出来るのがこの時間帯しかなくて…
俺は日本特殊警察部隊で総指揮官を勤めている宮内輝だ。」
二人は彼の職種を聞いて戦闘種らしい体格とスーツの身のこなしに納得した。
「こんばんわ。お忙しい中此方に足を運んで頂きありがとうございます。
私は九条一留と申します。
そして此方が…」
「神崎優花と申します。」
そう丁寧に挨拶を交わすと宮内さんが話題を切り出した。
「君たちが九条くんと神崎さんかぁ。
優秀そうな生徒さんだ。
突然で悪いんだが、
今日は君たち二人に大切な話があって来たんだ。」
「…大切な話、ですか?」
そういう宮内さんの表情は先ほどの優しそうな顔とは打って変わって真剣味のある表情に変わった。