食事を済ませた優花は一度、自分の寮部屋に戻った。






狭くも広くもないこざっぱりとした雰囲気を醸し出す部屋のテレビをつけるとお茶を入れるべく湯を沸かす。





今は2月。
今年の冷え込みは激しく、三日前にも雪が降りグランドが使えなくなった程だ。






卒業試験は一週間後。

本来ならテスト勉強で徹夜が続くであろう時期だが、

卒業試験には実技などに加えら訓練生は次の日もある厳しい訓練のため徹夜をする人はあまり居ないようだ。





その時、寮内で放送が流れた。





“えー…九条一留、神崎優花は至急応接室まできなさい。
繰り返す。九条一留と神崎優花は至急応接室まできなさい。”





「……私?」





何故呼ばれたのかは全く見当がつかないがとりあえずガスを止めて応接室へ向かうことにした。