嫌な予感が脳裏をよぎった。


…ははっまさか。


私の脳裏には先ほどー…数時間前のあの出来事がフラッシュバックされていた。

ポタポタと冷や汗が頬を伝い、床に一滴、ポタリと落ちた。


私の予想がー…


嫌、そうであっては欲しくないけど。


万が一。合っていたとしたら、今帰ってきたこの人はー…


徐々に足音が聞こえて来た。


こちらに向かって来ている。


「わわわ!ダメだよぉ樹っ!そっちに行かないで!」

翼君の甘ったるい声が耳に響く。


足音は背後でピタリと止まった。


そしてー…視界が明るくなった。


目がちかちかする。


暗いところにいたあとに電気とかをつけると眩しく感じるよね。


それそれ。


あれ?でも何で?