「…ごめん」


男の子は少し間を開けて二人に謝った。


そしてちらりと私と目が合うと誰?とでも言うように首を傾げた。


マジか。本当に気づいてなかったんだ。


すげぇな、集中力。


そしてあんな本にそんなに集中できることがマジですごいな。


「あ、父さんの再婚相手の子供だって。ほら、自己紹介したら?」


「…来斗。趣味はー…読書」


「初です」


  ・・
「…ウイダーマルチビタミン」


ボソッと来斗が呟いた。


…。


一同しーーーん。


どうしよう。何を求めてるんだろう、この人は。


全くつかめない。