「ぷっ、ははっ、あはははは」


やがて男の子はお腹を抱えて笑い転げ始めた。


座り込んで我慢できないとばかりに地面をバシバシ叩いている。


「困ったな。名字まで名乗られたのは初めてだよ。ぷっ、くく」


肩を震わせながら笑いを堪えている男の子。


…失礼じゃないか?


ていうか、まさかとは思うけど、信じてもらえてない?


「あ、あのっ、私本当にここに住むことになってるんです!お母さんの再婚でー…」


私が必死で訴えかけると、男の子はすくっと立ち上がって、ズボンの後ろについた土をパンパンと手ではたいて言った。