「俺は、マコト君の友達だと思ってます。
俺のせいで、マコト君がお父さんに怒られたら可哀想だと思って。
……怒らないであげてください。俺が、言える立場じゃないですけど」
「……確かに、君に言われることではないがな」
真顔で、住職さんが言い返す。
それから、目元を緩めた。
「まあ、誠にもいい友達ができた」
言葉の意味がわかるのに、少し、かかった。
認めてもらえた。
友人としてなら、マコトと会っていい、と。
「ありがとうございます」
「君は、学生さんか?」
「そこのW大学に通ってます」
「それは優秀だ」
「マコト君も、大学に進みたいみたいですよ。はっきり聞いたわけじゃないですが」
「…そうか」