マコトのことは、大切にしたい。


傷つけたくない。



そう思っていたのに。



あの時、哀しそうな背中を、抱き締めずにはいられなかった。



抱き締めてしまったら、なおさら、愛しくなった。



いきなりキスなんかすれば、マコトを傷つけるとわかっていたのに。



だけど。



マコトは、俺に、それでも精一杯、笑いかけてくれた。



泣きそうになりながら。



だから、俺は。