だって。



男の人にキスされて、こんなに身体が反応するなんて。



陸さんの顔なんて、見れるはずがない。


きっと、ヘンタイだって、思われる。



「あの……ボク、帰ります」



「マコトくん」



ボクは俯いたまま、陸さんに背を向けて走った。



「マコトくん!また、会えるよな?」



後ろから、陸さんの声がする。



走りながら、ボクは、頷く。



陸さんに伝わるはずもないのに。