きっぱりと言ったボクに。
陸さんのお母さんが、ちょっと、目を見開く。
「ボクは、陸さんが好きです。兄弟だからじゃなくて、男同士だからじゃなくて、陸さんだから、好きです。好きなことは、あきらめられません」
何度も、あきらめようとした。
こんな思い、忘れなくちゃっ、て。
でも、できなかった。
ほんとは、あきらめたほうがいいって、わかってる。
わかってても、できないこと、自分の心に嘘がつけないことがあるって、ボクは初めて知ったんだ。
「まったく、頑固な子ね。たとえば、別れたら、あなたをうちの会社で役員候補として雇う、って言ったら?」
「ボクは将来、うちの寺を継いで、住職になるつもりです」
「同性愛者の住職!世も末だわ」
「やめろよ、母さん」
「祐介さん、あなたもどうして、この子なの?今まで付き合ってた女の子じゃ、どうしてダメなの?こんな、結婚もできない、将来パートナーとして表に出すこともできないような子を選ぶなんて。あなたが社長になった後、週刊誌にでもすっぱ抜かれたら、大ダメージよ」
「マコトを傷つけるようなことには、俺がさせないさ」
「青二才が、何の根拠があって言ってるのかしらね」
陸さんのお母さんが、ちょっと、目を見開く。
「ボクは、陸さんが好きです。兄弟だからじゃなくて、男同士だからじゃなくて、陸さんだから、好きです。好きなことは、あきらめられません」
何度も、あきらめようとした。
こんな思い、忘れなくちゃっ、て。
でも、できなかった。
ほんとは、あきらめたほうがいいって、わかってる。
わかってても、できないこと、自分の心に嘘がつけないことがあるって、ボクは初めて知ったんだ。
「まったく、頑固な子ね。たとえば、別れたら、あなたをうちの会社で役員候補として雇う、って言ったら?」
「ボクは将来、うちの寺を継いで、住職になるつもりです」
「同性愛者の住職!世も末だわ」
「やめろよ、母さん」
「祐介さん、あなたもどうして、この子なの?今まで付き合ってた女の子じゃ、どうしてダメなの?こんな、結婚もできない、将来パートナーとして表に出すこともできないような子を選ぶなんて。あなたが社長になった後、週刊誌にでもすっぱ抜かれたら、大ダメージよ」
「マコトを傷つけるようなことには、俺がさせないさ」
「青二才が、何の根拠があって言ってるのかしらね」