外は、もうすっかり暗くて。
ボクが倒れてから、何時間もたってる。


そのあいだずっと、吉田やみっちゃんは、ボクのこと、探してくれてたんだ。


「ごめん、吉田。ほんとうに、ごめんなさい」


こんなに心配してくれる人がいたのに。
ボクは、ひとりになろうとしていたんだ。
陸さんのことしか考えられなかった。


「別に、マコトが謝らなくてもいいって。気を失ってて、連絡なんてできないもんな。おまえが無事だったら、それで、いいんだ」


吉田が、ようやく、笑う。
疲れたような、それでもほっとした、笑顔。