ボクは、声をあげた。
ボクの声に、応援していたみんなが、一斉に頑張れと、声援を送ってくれる。

第3走者から、第4走者へ。
3位のまま、でも、1位とは、差が開いてきている。


次が、ボクだ。

ボクは、ゴールを見た。
もう一度、深呼吸。


大丈夫。
ふたり、抜けばいいだけ。
抜いて、みせる。


バトンを差し出すクラスメイトの動きが、スローモーションのように、見える。

走りながら、何度も息をするから、咳が出て、苦しくなるんだ。


だから。