「俺も、誠はちょっと世間知らなすぎだと思うけどな」
「そんなことないよ」
ひどいや、林くん。
林くんだって、ボクとそんなに変わらないくせに。
ボクは、手に持っていた卵焼きをかじって。
びっくりした。
「……甘くない」
「え?おまえんち、卵焼き甘いの?」
「普通甘いんじゃないの?」
「卵はだし巻きだろ、普通」
「そんなことないよ。甘いのが普通だよ」
でも。
甘くないけど、おいしい。
「やっぱり、世間知らずだ」
「卵焼きとは関係ないよ」
言い合っていると。
笑っていたおじさんが、ぽつんと、言った。
「そうだな。考えて、みるか」
「そんなことないよ」
ひどいや、林くん。
林くんだって、ボクとそんなに変わらないくせに。
ボクは、手に持っていた卵焼きをかじって。
びっくりした。
「……甘くない」
「え?おまえんち、卵焼き甘いの?」
「普通甘いんじゃないの?」
「卵はだし巻きだろ、普通」
「そんなことないよ。甘いのが普通だよ」
でも。
甘くないけど、おいしい。
「やっぱり、世間知らずだ」
「卵焼きとは関係ないよ」
言い合っていると。
笑っていたおじさんが、ぽつんと、言った。
「そうだな。考えて、みるか」