「おい」
「うん」
「……おい、何笑ってんだよ」
「別に、笑ってないよ」

言いながら、つい、笑みが浮かんでしまう。
だって、なんだか、嬉しいんだ。

みっちゃんは、ボクの大切な幼馴染で。
吉田は、ボクの初恋で、いちばんの親友で。

ふたりが幸せでいてくれたらいいって。
ふたりがボクのことを支えてくれる。
ボクのことを幸せにしてくれる。
そのぶん、ボクにとって大切な二人にも、幸せになってほしいんだ。
だから。

「よかったね、吉田」
「なんだよ、俺何にも言ってないだろ」

吉田が、ボクの肩に腕を回して、引っ張る。
その勢いに、ボクは、吉田に寄りかかった。