ボクは、ちょっとだけ頑張って、笑った。


「だから、大丈夫。きっと、体育祭が終わったころには、会えるよね」

「まこちゃん。……会いに行ったら、いいのに」

「みっちゃん?」

「私、一緒に行ってあげるよ?陸さんだって、まこちゃんの顔見たら、きっと、喜んでくれるよ」

「ダメだよ。ボク、陸さんの邪魔したくないよ」

「まこちゃん。ちゃんと、陸さんに会いたいって、言った?」

「え?」

「まこちゃんは、自分がしたいこととか、我慢しちゃうから。言わなきゃ、伝わらないよ?陸さんだって、もしかして、遠慮してるのかもしれないじゃん」


遠慮?

そんなこと、考えたこともなかった。


「だって、一カ月だよ?ちょっとくらい会ったって、邪魔になんてならないよ」

「……ダメ、だよ。だって、陸さん、会ってくれるって、言ってくれないもん」