それから。


ボクは、ひとりで学校に行くようにした。

吉田は、一緒に付き合うって言ってくれたけど、今までより一時間も早く家を出るのに、吉田まで付き合わせちゃ、悪いもんね。

初めのうちは、学校に行くだけで疲れて、帰ってきたら、しばらく動けないくらいだったけど。

でも、一週間もしたら、だいぶん楽になってきた。



「誠。あまり無理をするんじゃないぞ」


境内の落ち葉を箒で掃いていると、父さんが声をかけてくる。


「大丈夫だよ」


少しづつ、元の生活ができるくらい、身体を直さなくちゃ。

父さんに、迷惑かけないように。

実の子じゃないボクを、育ててくれた父さんに。