「マコト。おまえも、おとなしく言わせとくことないんだぞ」

「ごめんね。でも、林くん、ちょっと言い方はきついかもしれないけど、ほんとのことだし。ボクが、去年走ったこと、覚えていてくれたし」


味方なら、頼もしいとまで、言ってくれた。

だから多分、ボクが走れないって言ったから、その分がっかりさせちゃったのかもしれない。


「ボク、走れない分、準備とか、できること手伝えるようにするからね」

「マコトって、ほんとにお人よしだよなぁ」


吉田が、ちょっとため息をついてから、笑う。


「そんなに、このクラスに義理があるわけでもないだろ?」