「ありがとう。そう言ってもらえると、嬉しい」


ボクは、いつも陸さんや、吉田やみっちゃんに、心配かけるばっかりで。

頼ってもらえることなんて、なかったから。

頼もしい、って言ってもらえて、ホントに嬉しいんだ。


でも。


「でも、ごめんね。ボク、今年の体育祭は、参加できないんだ」

「なんでだよ」


林くんが、ちょっと怒ったように訊ねてくる。


「まだ、怪我がちゃんと治ってないから、お医者さんから運動止められているんだ。だから」

「そんなこと言ったって、もう学校にも来れるんだろ?おまえ、体育祭で役に立たなくて、いつクラスの役に立つんだよ」