「マコト、大丈夫か?」


少し前を歩いていた吉田が、心配そうに振り返る。


「うん。大丈夫だよ。ごめんね」


言ったけれど、こんなに歩いたのは久しぶりで。

今まで、ぜんぜん気にもならなかった坂道で、息が切れる。

吉田は、ゆっくり歩いてくれているけど、それでもボクにはきつくて、どうしても、立ち止ってしまう。


学校って、こんなに遠かったっけ。


歩くだけで、こんなに息が切れちゃうんじゃ、やっぱり、お医者さんが言ったとおりなんだ。