「心配かけて、ごめんね。陸さん」

「マコトには、俺らがついているんだから、心配いらねぇよ。な?」


吉田が、ちょっと勝ち誇ったように、言う。


ボク、さっきあんなに吉田に嫌な思いさせちゃったのに。

どうして吉田は、こんなに変わらずに、ボクの側にいてくれるんだろう。

ボク、友達って、意見が合わなくなったら、離れちゃうものだって、思ってた。


吉田も、みっちゃんも、ホントに優しいんだ。


「ありがとね。吉田、みっちゃんも」

「本当に、マコトはいい友達に会えたよね」

陸さんに言われて、ボクはなんだか嬉しくなって、大きく頷いた。




ボクは、笑ってくれていた陸さんが、どんな思いをしていたのかなんて、全然、気付きもしなかったんだ。