ボク、そんなに頼りないのかな。

思ったけど、有希ちゃんの顔は、本当に真剣で。

なんだか、ごまかしたりしちゃいけない、大切なことなんだ、って、わかった。


「有希ちゃん。お嫁さんになるっていうのはね、そんな、守るためになるものじゃないんだよ?有希ちゃんが、幸せになるために、なるものなんだよ?」

「でも、およめさんになったら、ゆきこ、ずっとまこちゃんといっしょにいられるんでしょ?」

「あー、それはどうかなー。けっこう結婚した後の方がシビアだよな、姉貴」

「洋平くん、茶化さないでよ。有希子ちゃん真剣なんだから」


吉田とみっちゃんが、小さな声で話している。


見てないで、助けてよ。


ボクは、助けを求めて二人を見つめた。

吉田が、顔の前で両手を合わせて、ちょっと頭を下げる。

ひどいや。

ぼくだって、こんなの苦手だよう。