堀井が、目を擦っている。

堀井はいつも、ボクなんかよりぜんぜん強くて。

明るくて、さばさばしてて、ボクと性別を交換したらいい、なんて、口の悪い父さんに言われたりしてて。




それでもやっぱり、女の子なんだ。




かたん、と、箒の落ちる音。



「まこちゃん?」

「ごめんね、堀井」




堀井には、吉田みたいには、どきどきできないけど。

でも、大切な、友達だから。



「堀井は、ボクには、たいせつな友達だよ」




だから、友達として、抱きしめる。

ボクのことを、誰よりもわかってくれている、大切な、親友。