「マコトっ!目を開けてくれよっ!」

どうしたらいい。
このまま、マコトと別れるなんて、いやだ。
もっと、話したいことがあるんだ。
謝って、それでも一緒に生きたいって、マコトに言いたいんだ。

二度と目を開けてくれないなら。
このまま、死んでしまうのなら。

いっそ。

俺は、マコトから離れた。

病室の窓に近づく。
開けてみても、とても、人が飛び降りられる隙間はない。

だったら、ガラスを叩き割ればいい。
パイプ椅子をつかんで、窓に思い切り叩きつけた。

大きな音がして、ひびが入って、それでも、ガラスは割れない。

「ちくしょ……!」

邪魔すんじゃねぇよ。
俺はどうしても、マコトともういちど話をするんだ。