「どういう、意味かな?なんで君が」

「マコト、事故に遭ったんです。トラックにぶつかって。マコト、意識を失う前に、陸さんに会いたい、って。だから」


血の気が、引いた。

椅子に座っていなかったら、その場に座り込んでいたかもしれない。

マコトが、事故?


「どうして、なんで、そんな」

「できたら、早く来てやってください」


病院の名前と、部屋番号を言って、電話が切れる。

なにかの、間違いだろうか。

吉田君は、俺とマコトが付き合うことを嫌がっていた。


だからこそ、その彼が電話してきた事実が、間違いなんかじゃない証明だ。