別れるための、俺を忘れるための時間、なのか?

なぁ、マコト。

俺は、いやだよ。

マコトが、好きなんだ。

マコトに、ずっと、笑っていてほしいんだ。


なのに、俺がいちばん、マコトから笑顔を奪っていた。


正直、兄弟だっていうことで、あんなにマコトが傷つくなんて、思っていなかった。

だって、男同士で。

ほんとうに一緒に育ってきた兄弟なら別だろうけど、血のつながりはあっても、これまでも、多分これからも他人のままで世間的には過ごすはずで。

だからむしろ、俺は幸運なことくらいに思っていた。


だけど。

マコトには、違ったんだ。