縁日がそうとう楽しみらしい。

目が興奮した仔猫のように、キラキラしている。

なんでこんなに、かわいいんだろう。



「それじゃ、出るまえに、もう一回」



外に出たら、いくらマコトが可愛くても、あんまりキスできないから。



「え…」



何度キスしても。

目を閉じる瞬間、マコトは、少し傷ついたような表情をする。

それだけで、遊びとは割り切れない子なんだって、分かる。

マコトが真剣だから、ついこっちもつられてしまう。

じゃれ合うようなキスのつもりが、誓いを確かめるようなニュアンスになる。