俺は、吉田君に目を向けた。



「あんまり、俺のことが気に入らないみたいだね」



「あんた、何が目的で、マコトに近づいてんだよ」



「吉田、違うよ」



マコトが困ったように、吉田君を遮る。



俺に向ける、不安そうな目。



俺は、マコトに笑いかけた。



大丈夫だから。
マコトは何も、心配しなくていいから。


「何が違うんだよ。こいつ、最初からマコトばっか見てたじゃねぇか。マコトもマコトだ。こんなやつに、なに気を許してんだよ。何されるかわかんねぇぞ」



確かに、もう昨夜キスしたかな。



あながち、吉田君の心配も的はずれじゃない。



そう思って、つい笑ってしまう。